すごい音楽

ライブを観たときの話とか。

「愛地獄」先行上映で見つけた地獄

愛地獄 [Blu-ray]

来月発売の銀杏BOYZのライブ映像「愛地獄」。この先行上映がポレポレ東中野という映画館で行われるということで初日のきのう、早速会場まで足を運んできた。

内容に関しては、これから観る人もたくさんいるから省くけど、峯田さんがセレクトした印象に残ったライブが3本、ほぼノーカットで収録されている(時々入る謎の「日常」ショットの意味を伺いたいところではある)。

実は4人体制でのライブを観たことがなく、3人が脱退してからファンになった珍しいタイプの人間なので、わたしがこの目で、生で観ることができなかった4人の姿を大きなスクリーンで体感することができてすごく嬉しかった。峯田さんは、3人へのはなむけ、と言っていたけど。愛があっていいなあ。

それと映画館で観る意義としては、4時間30分がいろんな意味で壮絶だろうなっていうのはなんとなく観る前から想像できていて、いきなり自分の部屋の日常的な空間で、一人で最後まで観る勇気というか体力に自信がなかったのである。峯田さんは別にどうやって観てもいいですよとか言いそうだけど、なんとなくお菓子をボリボリ食べながら観るもんでもない気がして。そういった意味で、別にお客さんの誰かと話したわけでもなんでもないけど、観に来ている人は結構なファンだろうから、大勢で一緒に観ることができてよかったなと思っている。だって、アフタートーク含めたら約5時間、みんなそれなりに覚悟して来てるわけでしょ。

峯田さんはアフタートークで「ステージの上の自分はコピーロボットみたいなもんで…」と言っていたように、普段の彼とステージの上の彼におそろしいほどのギャップがあるというのはなんとなく容易に想像できる。

過去にいろんなところで書いたように、汗、血、唾液、その他全身から出る水分という水分を全身から発してステージでパフォーマンスしているその姿。バンドのことをよく知らない人がうっかり何かのタイミングでこの映像を観たら「気がふれている」「なぜこの人たちはこんなに死に急いでいるんだろう」って思うかもしれない。昔のわたしも思ってた。ところが、駆け抜けて、ひたすら駆け抜けて「生き急い」だ結果があれだった、そんなことに気づかされる。こう、どうしても瞳の「純粋さ」は嘘つけなくて…真面目な人がやる「スイッチの入れ方」なんだよね。根が真面目な人って0か100かみたいなところあるからさ、わたしもそういうところあるけれど、適度な感じがわからず、ああなる笑。

その一方で、わたしが一度コピーロボットの本体…に近いと思われる部分(楽屋だったから)でお会いした時はとても冷静で、ライブの中のことについて触れてはいけないのではないかと思わせるくらいのオーラだったことをよく覚えている。ネットとリアルの性格が違う…ってのに近い感覚かも。なんかこう、言葉にはできないクレバーさが見え隠れしているというか。とはいえわたしもほぼコピーロボットの彼しか見ていないわけだから、本人に言わせてみれば「勝手に分析すんな」ってとこだろうな笑。コピーロボットの話は自分でもよく言い表せないと言っていたけれど、でもわたしもなんとなくその気持ちはわかるなあ。わたしの場合は、最近コピーロボットを起動するのすら億劫になってしまったけれど。本当に、峯田さんには聞いてみたいこと、いろいろある。

1日たった今も、なんだかまだ「愛地獄」の中でフワフワしてる。やわらかい地獄って、こおゆうことだったのか。